自分らしさに出会う小さな試み ファッションスタイル発見ヒント
自分らしいスタイル探しを「小さな試み」から始める
働き方やライフスタイルが多様化する中で、服装に求められるものも変化してきました。特にリモートワークが中心になると、以前のように毎日外出し、様々な人や場所に触れる機会が減り、服装に対する意識も変わることがあります。快適さを優先するあまり、気がつけばいつも同じような服装になってしまい、何を着たら気分が上がるのか、自分に似合うものは何なのか、少し迷いを感じている方もいらっしゃるかもしれません。
自分らしいファッションスタイルを見つけることは、決して難しいことや、大きな変化を一度に起こす必要のあることではありません。むしろ、日々の暮らしの中で「小さな試み」を重ねていくことこそが、自分だけのスタイルを発見する鍵となります。ここでは、そのための具体的なヒントをご紹介します。
クローゼットの中でできる「小さな試み」
まずは、お手持ちの服から始めてみましょう。クローゼットは、自分らしいスタイルを探求するための宝庫です。
手持ち服の新しい組み合わせを試す
普段なら合わせないようなトップスとボトムスを組み合わせてみてください。例えば、いつもカジュアルなTシャツと合わせていたスカートに、あえて少しきれいめのブラウスを合わせてみる。または、シンプルになりがちなパンツスタイルに、色や柄物のカーディガンを羽織ってみるなどです。意外な組み合わせが、新しい発見につながることがあります。
着ていなかった服を改めて試着する
しばらく袖を通していない服はありませんか。買った当時は気に入っていたけれど、どう着ていいか分からなくなった服や、今の自分には似合わない気がしている服などです。改めて試着してみると、今の気分や体型にフィットするものがあるかもしれません。また、新しい小物や他の服と合わせてみることで、見え方が変わることもあります。
小物やアクセサリーで変化を加える
いつもの服装に、普段あまり使わないアクセサリーやスカーフ、ベルトなどをプラスしてみてください。例えば、シンプルなニットに少し大ぶりのネックレスを合わせたり、パンツスタイルにカラーソックスを覗かせたり。小さな変化でも、全体の印象が大きく変わることがあります。顔周りが華やかになったり、着こなしに奥行きが生まれたりする効果も期待できます。
試着室を活用した「小さな試み」
お店での試着は、自分らしいスタイルを見つけるための絶好の機会です。
普段選ばない色やテイストに挑戦する
お店に行くと、つい似たような色やデザインの服に目がいきがちです。意識的に、普段は手に取らないような鮮やかな色や、挑戦したことのないシルエットの服を選んで試着してみてください。思っていたよりも自分に似合う色や形が見つかることがあります。試着室は、あくまで試す場所ですから、気軽に色々な可能性を探ることができます。
様々なアイテムと合わせてみる
気になるアイテムを見つけたら、そのアイテム単体だけでなく、お店にある他の服と合わせて試着してみましょう。例えば、ブラウスならパンツやスカート、手持ちのジャケットに合うかなどを確認します。一つのアイテムを複数の着こなしで試すことで、その服の可能性が広がり、自分のワードローブにどう取り入れられるかが具体的にイメージできます。
店員さんの意見を参考に（あくまでヒントとして）
もし機会があれば、店員さんの意見を聞いてみるのも良いでしょう。客観的な視点からのアドバイスは、自分だけでは気づけなかった発見をもたらすことがあります。ただし、全てのアドバイスを取り入れる必要はありません。あくまで「ヒント」として受け止め、最終的には自分がどう感じるかを大切にしてください。
試みの「記録」で自分を知る
小さな試みをしたら、可能であればその記録を残してみましょう。スマートフォンで写真を撮るのが最も手軽な方法です。
試着したコーディネートや、新しく挑戦した組み合わせなどを写真に撮っておくと、後で見返した時に客観的に判断できます。「この色は顔色が良く見える」「このシルエットは着痩せして見える」「この組み合わせは気分が上がる」など、写真を通して気づくことがたくさんあります。自分にとっての「似合う」や「好き」の基準が、より明確になっていくでしょう。
失敗も大切なプロセス
新しいことに挑戦すると、時には「これは自分には似合わなかったな」と感じることもあるかもしれません。しかし、それは決して「失敗」ではなく、自分について一つ学びを得た大切な機会です。何が似合わないかを知ることは、何が似合うかを知ることと同じくらい重要です。試着で終われば出費はありませんし、もし購入してしまった場合でも、それをどう生かすか、あるいは手放すかを考えるプロセス自体が、今後の服選びに役立つはずです。
自分らしいファッションスタイルは、最初から完成されているものではありません。日々の小さな試みを重ね、自分と向き合うことで、少しずつ形作られていくものです。この探求のプロセスそのものを楽しみながら、心ときめく自分らしいスタイルを見つけていただければ嬉しく思います。