写真でわかる自分らしいスタイル ファッション記録の効果的なヒント
リモートワーク時代のファッションの悩みとスタイル発見の糸口
リモートワークが中心の生活では、服装が単調になったり、オンとオフの区別が曖昧になったりすることがあります。また、たまの外出やオンライン会議の際に、「何を着れば自分らしく、かつ場にふさわしく見えるのか」と悩む方もいらっしゃるかもしれません。流行を追うよりも、自分にとって心地よく、個性を表現できるスタイルを見つけたい。そう考える方にとって、日々のファッションを「記録する」という行為が、自分らしいスタイルを発見し、確立するための有効なヒントとなり得ます。
なぜファッション記録がスタイル発見につながるのか
日々の着こなしを意識的に記録することには、様々なメリットがあります。
- 客観視できる: 鏡で見る一時的な姿だけでなく、写真として残すことで、普段気づかないシルエットや着こなしの癖、アイテムの組み合わせのバランスなどを客観的に見つめ直すことができます。
- 傾向が把握できる: どのような服をよく着ているか、どのような色の組み合わせが多いか、特定のアイテムをどのように着回しているかなど、自分のファッションの傾向が可視化されます。
- 「好き」や「似合う」を明確にできる: 写真を見返すことで、「この服を着ているとなんだか気分が良い」「このコーディネートは周りから褒められた」「この色や形は自分に馴染む」といった具体的な感覚を捉えやすくなります。逆に、「これはあまりしっくりこないな」「着心地は良いけれど見た目がだらけて見えるな」といった改善点も見えてきます。
- 新しい組み合わせのヒントになる: 過去の記録から、忘れかけていたアイテムや組み合わせを発見し、新しい着こなしのアイデアを得ることができます。
- 無駄な買い物を減らせる: 自分の手持ちの服や好みを正確に把握できるため、似たようなアイテムの重複買いを防いだり、本当に自分に必要なものを見極めて計画的な買い物ができるようになります。
これらの気づきを通じて、「自分らしいスタイル」とはどのようなものか、その輪郭が少しずつ明確になっていくのです。
効果的なファッション記録の方法
ファッション記録は、特別なツールやスキルは必要ありません。ご自身にとって続けやすい方法を選ぶことが大切です。
1. 記録の形式を選ぶ
- 写真: スマートフォンでその日のコーディネートを撮影するのが最も手軽で一般的です。全身鏡を使って、アイテム全体が映るように撮影すると良いでしょう。
- メモ/日記: ノートやスマートフォンのメモ機能に、着用したアイテム、その日の気分やシーン、着心地、気づいた点などを文章で記録します。
- アプリ: ファッション記録やコーディネート管理に特化したアプリを利用するのも便利です。アイテムごとに登録しておけば、着回し管理にも役立ちます。
複数の方法を組み合わせるのも良いでしょう。例えば、写真を撮り、その写真を見ながら簡単なメモをつける、といった方法です。
2. 記録する内容
単に写真を撮るだけでなく、いくつか情報を付け加えることで、後から見返した際に多くの気づきが得られます。
- 着用アイテム: トップス、ボトムス、アウター、靴、バッグ、アクセサリーなど、身につけた主なアイテムを記録します。ブランド名や素材などをメモしておくと、服選びの参考になります。
- 着用日・シーン: いつ、どのような目的(リモートワーク、オンライン会議、買い物、散歩など)でその服装をしたかを記録します。
- その日の気分・着心地: 服装によって気分がどう変わったか(集中できた、リラックスできた、気分が上がったなど)、物理的な着心地(快適か、窮屈か、肌触りなど)を記録します。
- 気づきや感想: 「この色の組み合わせは意外と良かった」「このパンツは長時間座っていても楽」「オンライン会議で顔色が明るく見えた」「少しだらしなく見えたかもしれない」など、率直な感想や反省点を具体的に書き留めます。
記録をスタイル発見に活かすには
記録は続けることも大切ですが、それ以上に、記録を「見返す」「分析する」という工程がスタイル発見においては重要です。
1. 定期的に記録を見返す
週に一度、あるいは月に一度など、定期的に時間を設けて過去の記録を見返しましょう。ぱらぱらと眺めるだけでも、自分のファッションの傾向が見えてきます。
2. 傾向と「好き」「似合う」を分析する
記録した写真やメモを見ながら、以下の点を意識して分析してみましょう。
- よく登場するアイテム/組み合わせ: 無意識のうちによく手に取っている服や、頻繁にしている組み合わせは、あなたの日常に馴染んでいる、あるいは「心地よい」と感じているスタイルかもしれません。
- 避けているアイテム/組み合わせ: なぜあまり着ていないのか? 着心地が悪い、似合わないと感じる、着こなし方が分からないなど、理由を考えてみましょう。
- 気分が良かった日の服装: 着用アイテム、色、シルエット、素材感などを詳しく見てみましょう。どのような要素が気分を上げてくれたのか、その共通点を探ります。
- 周りからの反応が良かった服装: オンライン会議などで褒められた、といった具体的なエピソードがある着こなしを分析します。客観的な評価は、「似合う」を見つける大きなヒントになります。
- 快適さと見栄えのバランス: リモートワーク中の服装で、快適さと同時にきちんと見えも叶えられているのはどのような組み合わせか、記録からヒントを得ます。
3. 「自分らしさ」を言語化・可視化する
分析を通じて得られた気づきをもとに、「自分らしいスタイル」を表現するキーワードやイメージを考えてみましょう。例えば、「締め付け感のない、柔らかな素材の服が多い」「ネイビーやベージュなど、落ち着いた色が中心」「シンプルだけど、どこかにデザイン性のあるものが好き」「アクセサリーで個性を出すことが多い」など、具体的な言葉で表現してみます。
まとめ:記録を通じて自分らしいスタイルを育てる
日々のファッションを記録し、定期的に見返す習慣は、自分の「好き」や「似合う」を客観的に捉え、言語化・可視化するための有効な手段です。特にリモートワークという柔軟な働き方においては、外からの制約が少ない分、意識的に自分のスタイルと向き合う時間が大切になります。
完璧な記録を目指す必要はありません。まずはスマートフォンで写真を撮ることから始めてみましょう。記録を通じて得られる小さな発見が、あなたの「自分らしいスタイル」を育み、毎日の服選びをより楽しく、自信に満ちたものにしてくれるはずです。ファッション記録を、あなただけのスタイル発見ノートとして活用してみてはいかがでしょうか。