着心地のよさとおしゃれを両立 リモートワーク服の素材選びヒント
はじめに
卒業後、自分らしいファッションスタイルを見つける旅は続きます。特にリモートワークが中心となるライフスタイルでは、服装に対する考え方も変化しているのではないでしょうか。オフィス通勤がなくなったことで、服装がカジュアルになった反面、「何を着ていても構わない」という状況がかえって自分らしいスタイルを見失わせたり、仕事とプライベートの境界が曖昧になったりすることもあるかもしれません。また、オンライン会議やたまにある対面での打ち合わせに何を着るべきか悩む方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、リモートワーク環境において「着心地のよさ」と「おしゃれ」を両立させるための、素材選びに焦点を当てたヒントをお届けします。自分にとって本当に快適で、かつオンラインや対面でも好印象を与える服装を見つけることは、日々の気分を高め、仕事への集中力やモチベーションにも繋がるはずです。自分らしいスタイルを素材の視点から探求してみましょう。
なぜリモートワークで素材選びが重要なのか
リモートワークでの服装選びにおいて、デザインやシルエットはもちろん大切ですが、それ以上に「素材」が果たす役割は大きいと言えます。
快適さの追求
まず、長時間自宅で過ごすリモートワークでは、何よりも服装の快適さが求められます。肌触りが良く、締め付け感のない素材を選ぶことで、ストレスなく仕事に集中できます。体の動きを妨げないストレッチ性や、室温の変化に対応できる通気性や保温性も、素材によって大きく異なります。
見た目の印象への影響
素材は、衣服のドレープ感や光沢、シワになりやすさなど、見た目の印象を大きく左右します。たとえシンプルなデザインの服でも、上質な素材や、オンライン画面越しでも表情が豊かに見える素材を選ぶことで、きちんと感や洗練された印象を与えることができます。特にオンライン会議では、顔周りのアップが多くなるため、トップスに使う素材の質感は重要なポイントとなります。
気分とモチベーションの向上
肌触りの良いお気に入りの素材の服を着ることは、気分を高める効果があります。着心地が良いだけでなく、見た目もおしゃれだと感じられる服は、自分自身のモチベーション向上に繋がります。「今日はこの服を着るから頑張ろう」と思えるような、心地よい素材のアイテムを取り入れてみましょう。
リモートワークにおすすめの素材とその特徴
快適さとおしゃれを両立するために、リモートワークウェアとして特におすすめできる素材をいくつかご紹介します。それぞれの素材が持つ特徴を理解し、自分の好みや用途に合わせて選んでみてください。
コットン(綿)
- 特徴: 天然素材ならではの柔らかな肌触り、吸湿性・通気性に優れています。丈夫で扱いやすい点も魅力です。
- リモートワークでの活用: Tシャツ、スウェット、シャツ、ニットなど幅広いアイテムで使われます。特に、肌に直接触れるインナーやカットソーは、コットン素材を選ぶと快適性が増します。ただし、シワになりやすいものもあるため、織り方や加工に注目すると良いでしょう。
リネン(麻)
- 特徴: 通気性・吸湿速乾性に優れ、シャリ感のある肌触りが特徴です。使い込むほどに肌に馴染み、風合いが増します。
- リモートワークでの活用: シャツ、ブラウス、パンツなど。夏場に涼しく過ごしたい場合に最適です。ナチュラルな風合いはリラックス感を演出しつつ、適度なハリ感はきちんと感も保ちます。シワはリネンならではの風合いとして楽しむこともできますが、気になる場合は混紡素材なども選択肢に入れると良いかもしれません。
ジャージー素材
- 特徴: 伸縮性が高く、体の動きを妨げにくいニット生地全般を指します。ポリエステル、レーヨン、ポリウレタンなど化学繊維やその混紡が多く使われます。
- リモートワークでの活用: セットアップ、ワンピース、リラクシーパンツ、トップスなど。シワになりにくく、お手入れが簡単なものが多いため、忙しい日やオンライン会議の日にも重宝します。体のラインを拾いすぎない適度なハリや厚みのあるものを選ぶと、部屋着に見えすぎず上品な印象になります。
ウール(特にメリノウール)
- 特徴: 天然の調湿・保温機能に優れ、冬は暖かく夏は涼しく感じられます。消臭効果もあり、比較的シワになりにくい素材です。特にメリノウールは繊維が細く、チクチクしにくい滑らかな肌触りが特徴です。
- リモートワークでの活用: ニット、カーディガン、薄手のトップスなど。上品な光沢感とドレープは、オンライン会議でも高見え効果が期待できます。適切なお手入れで長く愛用できる点も魅力です。
その他の素材
- レーヨン・モダール: 滑らかでとろみのある肌触り、美しいドレープが特徴です。リラックス感がありつつ、女性らしい柔らかなシルエットを作ります。
- ポリエステル: 丈夫でシワになりにくく、速乾性にも優れています。ジャージー素材としても多く使われます。光沢の少ないマットな質感のものや、天然素材ライクな風合いのものを選ぶと、より普段のスタイルに馴染みやすいでしょう。
素材選びの具体的なポイント
これらの素材の中から、さらに自分に合うものを見つけるための具体的なポイントをいくつかご紹介します。
- 肌触り: 直接肌に触れる部分の素材は、とにかく自分の肌が心地よいと感じるものを選びましょう。サンプルがあれば実際に触れてみるのが一番です。
- お手入れのしやすさ: リモートワークウェアは着用頻度が高くなる傾向があるため、自宅で手軽に洗えるか、アイロンがけが必要かなど、お手入れ方法を確認することも大切です。
- 季節への適応性: 同じ素材でも、生地の厚みや織り方によって季節感が異なります。夏なら通気性の良い薄手のコットンやリネン、冬なら保温性のある厚手のコットンやウールなど、シーズンに合わせて選びましょう。
- オンライン映え: オンライン会議が多い場合は、顔色が明るく見える色に加え、光沢感(控えめなものがおすすめ)や、シワになりにくいかどうかもチェックポイントです。素材の質感で画面越しの印象は大きく変わります。
- 用途: 仕事に集中したい時、リラックスしたい時、急な来客やオンライン会議がある時など、着用シーンを想定して素材を選ぶと、より目的に合った一着が見つかります。
素材から見つける自分らしいスタイル
素材選びは、単に快適な服を選ぶだけでなく、自分らしいスタイルを発見する手助けにもなります。
例えば、ナチュラルなリネン素材を好む方は、エフォートレスでリラックス感のあるスタイルが似合うかもしれません。一方、光沢のあるジャージー素材や滑らかなレーヨンを好む方は、エレガントできれいめなスタイルが得意かもしれません。自分が心地よいと感じる素材は、無意識のうちに自分の内面や理想とするイメージと繋がっていることがあります。
また、異なる素材を組み合わせることで、スタイルの幅は広がります。例えば、コットンのトップスにリネンのパンツを合わせたり、ジャージー素材のセットアップにウールのカーディガンを羽織ったり。素材のミックスは、コーディネートに奥行きと個性を生み出します。
まとめ
リモートワークという新しい働き方の中で、服装は単なる外見だけでなく、自分の気分やパフォーマンスにも影響を与える重要な要素となりました。「着心地のよさ」は、だらけを防ぎ、快適に過ごすための基盤です。そして、その快適さを損なわずに「おしゃれ」を楽しむためには、素材選びが鍵となります。
この記事でご紹介した素材の特徴や選び方のヒントを参考に、ぜひご自身のワードローブを見直したり、新しいアイテムを探したりしてみてください。肌が喜ぶ素材、着ていて心地よい素材を選ぶことは、日々の小さな喜びとなり、自分らしいスタイルを確立するための確かな一歩となるはずです。着るだけで気分が上がるような、あなたにとってベストな素材との出会いを願っています。