快適できちんと見え 自分らしいリモートワークスタイルのヒント
リモートワーク時代のファッションと自分らしさ
リモートワークが定着し、私たちの働き方や日々の過ごし方は大きく変化しました。それに伴い、服装に対する考え方も多様化しています。満員電車に揺られることもなくなり、窮屈なスーツから解放され、自宅でリラックスできる服装で仕事ができるようになったことは、大きなメリットの一つと言えるでしょう。
一方で、仕事とプライベートの境界が曖昧になったり、服装がだらけがちになったりといった課題も生まれています。オンライン会議やたまの対面で、「きちんと見せたい」場面があるにも関わらず、何を着れば良いか迷うこともあるかもしれません。そして何より、「自分らしさ」を表現できるファッションスタイルをどう見つけるか、という問いに向き合う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この「スタイル発見ノート」では、まさにそうした、卒業後に自分らしいファッションスタイルを探求する方々へ向けたヒントを提供しています。特にリモートワーク中心の環境で、快適さとおしゃれ、そして自分らしさを両立させたいというニーズに応えるため、今回は「快適できちんと見えする、自分らしいリモートワークスタイル」の見つけ方について探っていきます。
なぜリモートワークでも「きちんと見え」が大切なのか
自宅での仕事は誰の目も気にしなくて良い、と思うかもしれません。しかし、完全に一人で完結する仕事ばかりではないはずです。オンライン会議でクライアントや同僚と顔を合わせる機会や、急なデリバリーの受け取り、短時間の外出など、自宅にいながらも「人に見られる」瞬間は意外と多くあります。
そうした場面で服装がだらしないと、相手に与える印象に影響する可能性もゼロではありません。また、服装を整えることは、仕事へのスイッチを入れるためにも有効です。オンオフの切り替えが難しいリモートワークにおいて、服装を少し意識するだけで、気持ちのメリハリが生まれ、集中力が高まることもあります。
さらに、自分にとって心地よく、かつきちんと見える服装を選ぶことは、自己肯定感を高めることにも繋がります。単なる体裁を整えるだけでなく、自分自身の気持ちをポジティブに保つための大切な要素なのです。
快適さを叶える「きちんと見え」服選びの視点
では、具体的にどのような視点で服を選べば、快適さを損なわずに「きちんと見え」を叶えることができるのでしょうか。いくつかのポイントをご紹介します。
1. 素材で選ぶ
素材選びは、快適さと見た目を両立させる鍵です。
- 伸縮性のある素材: ストレッチの効いた素材は、長時間座っていても身体への負担が少なく、動きやすいのが特徴です。見た目には布帛のようにきれいめに見えるものも多くあります。
- シワになりにくい素材: ポリエステルやポリエステル混の素材は、シワになりにくく、アイロンの手間も省けます。着用中もきれいな状態を保ちやすいため、「きちんと見え」に貢献します。ジャージー素材でも、適度な厚みや落ち感があるものを選ぶとカジュアルになりすぎません。
- 落ち感のある素材: レーヨン混やテンセルなどの素材は、身体のラインを拾いすぎず、すとんと落ちるようなきれいなシルエットを作ります。上品な印象を与えやすく、リラックス感もありながらきちんとして見えます。
2. デザイン・シルエットで選ぶ
デザインやシルエットも、快適さと見た目のバランスを取る上で重要です。
- ゆったりすぎない適度なシルエット: オーバーサイズすぎるデザインは、だらしなく見えてしまうことがあります。身体が泳ぎすぎず、かといって締め付けすぎない、適度なゆとりのあるシルエットを選ぶことで、リラックスしつつも整って見えます。
- きれいめなトップス: オンライン会議など顔周りが映る場面が多いリモートワークでは、トップスが特に重要です。デコルテがきれいに見えるVネックやUネック、顔周りを明るく見せるボートネック、きちんと感のあるシャツカラーやブラウスなどがおすすめです。スウェットやTシャツでも、ハリのある素材やきれいなカラーを選ぶと印象が変わります。
- きちんと見えする羽織り: カーディガンやジャケットライクな羽織りは、体温調節だけでなく、「きちんと感」をプラスするのに役立ちます。特に画面越しでは、シンプルなトップスに一枚羽織るだけで雰囲気が変わります。ニット素材のジャケットや、きれいめな素材のカーディガンなどが取り入れやすいでしょう。
3. 色と柄で選ぶ
色や柄の選び方でも、「きちんと見え」の印象は調整できます。
- ベーシックカラー: ネイビー、グレー、ベージュ、ホワイト、ブラックといったベーシックカラーは、落ち着いた印象を与えやすく、「きちんと見え」の基本となります。これらの色を中心にコーディネートを組むと、まとまりがあり洗練されて見えます。
- 上品な色合わせ: ベーシックカラーだけでなく、ペールトーンやニュアンスカラーといった上品な色合いもおすすめです。派手すぎる色や柄物よりも、落ち着いたトーンの色合わせを意識すると、知的で穏やかな印象になります。
- 控えめな柄: 大柄でカジュアルな柄よりも、無地や小さなドット、細いストライプなど、控えめな柄を選ぶと、きちんと感が出やすくなります。
自分らしい「きちんと見え」スタイルを見つけるヒント
「きちんと見え」の定義は人それぞれです。画一的なスタイルを目指すのではなく、ご自身の「好き」と「似合う」を融合させながら、自分にとって心地よい「きちんと見え」スタイルを見つけることが大切です。
- 「好き」な要素を取り入れる: 好きな色、好きな素材、好きなデザインなど、自分が心地よいと感じる要素を大切にしましょう。例えば、柔らかい素材が好きなら、落ち感のあるニットやブラウスを選ぶ。明るい色が好きなら、トップスにきれいな色を取り入れるなどです。
- 「似合う」を知る: 自分の体型や顔立ちに合うシルエット、肌の色に合うパーソナルカラーなどを知ることは、ファッションを楽しむ上で非常に役立ちます。ご自身に似合う要素を取り入れることで、全体のバランスが整い、より洗練された「きちんと見え」が実現します。
- 少しずつ試す: いきなり全てを変える必要はありません。まずはトップスだけ、ボトムスだけ、あるいは羽織りだけなど、一点から「快適できちんと見え」を意識したアイテムを取り入れてみましょう。オンライン会議の時だけ、お気に入りのアクセサリーをプラスするなど、小さな変化から楽しんでみるのも良いでしょう。
まとめ
リモートワークという働き方は、服装選びに新たな自由と同時に、試行錯誤する機会をもたらしています。快適さを保ちながら「きちんと見え」を叶えることは、単に外からの見られ方を意識するだけでなく、ご自身の気持ちを整え、仕事への集中力を高め、そして何より自分らしいスタイルを発見するための大切なステップとなります。
素材、デザイン、色といった基本的な視点に加え、ご自身の「好き」と「似合う」を大切にしながら、無理のない範囲で「きちんと見え」を取り入れてみてください。自分にとって心地よく、着るだけで気分が上がるようなアイテムを選びながら、あなたらしいリモートワークスタイルをぜひ探してみてください。