自宅で心地よくきちんと見え 自分らしいワンマイルウェア選び
自宅で心地よく、きちんと見えも叶える
リモートワークが日常に定着し、自宅で過ごす時間が増えた今、私たちの服装に対する考え方も変化してきています。以前のように「仕事着」と「普段着」が明確に分かれているのではなく、その両方の要素を兼ね備えた服装が求められる場面が増えています。特に、20代後半から30代前半のリモートワーク中心で働く方々にとって、どのように快適さを保ちつつ、オンライン会議や急な来客にも対応できる「きちんと見え」を実現するか、そして何よりも「自分らしさ」を表現できるかという点は、日々の装いを考える上での大切なテーマとなっています。
だらけがちな自宅環境で仕事に集中するためには、服装によるオンオフの切り替えも重要です。そして、流行に流されるのではなく、自分にとって心地よく、着るだけで気分が上がるようなアイテムを見つけたいという方も多いでしょう。こうしたニーズに応えるのが、近年注目されている「ワンマイルウェア」という考え方です。
リモートワークにおけるワンマイルウェアの役割
ワンマイルウェアとは、文字通り「自宅から1マイル(約1.6km)圏内に出られる服」を指しますが、リモートワークにおいては、自宅でのリラックスタイムから、オンライン会議、ちょっとした休憩で家の外に出る際まで、様々なシーンで活躍する服装と捉えることができます。
リモートワークにおけるワンマイルウェアには、主に以下のような役割があります。
- 快適さの確保: 長時間自宅で過ごすため、ストレスなく過ごせる着心地の良さは最も重要な要素の一つです。
- 「きちんと見え」の実現: オンライン会議や、不意の対応が必要になった際に、だらしなく見えない清潔感や、ある程度のフォーマルさを備えていること。
- 気分転換とモチベーション向上: 着替えることで仕事モードへの切り替えを促したり、お気に入りの服を着ることで気分を上向きにしたりすることができます。
- 自分らしさの表現: 流行に左右されず、自分の好みや体型、ライフスタイルに合った服を選ぶことで、自分らしいスタイルを確立することに繋がります。
この「自分らしい」ワンマイルウェアを見つけることが、日々の装いを楽しみ、より快適で充実したリモートワーク生活を送るための鍵となります。
「自分らしい」ワンマイルウェアを見つけるための視点
では、どのようにして自分にとって最適な、そして「自分らしい」ワンマイルウェアを見つければ良いのでしょうか。まずは、いくつかの視点からご自身の好みやライフスタイルを考えてみましょう。
1. 自分が心地よいと感じる基準を知る
「心地よい」の基準は人それぞれです。素材の肌触り(天然素材が好きか、機能素材が好きか)、体の締め付け(ゆったりとしたシルエットが好きか、適度なフィット感が好きか)、洗濯や手入れのしやすさ(自宅で洗えるか、アイロンがけは必要か)など、どんな要素を最も重視するかを考えてみてください。
2. 求める「きちんと見え」の度合いを把握する
オンライン会議の頻度や形式、仕事内容によって、求められる「きちんと見え」の度合いは異なります。上半身だけ映る会議が多いのか、全身が映る可能性があるか、どのような相手と話すことが多いのかなどを考慮し、必要なきちんと感を備えたアイテムを選びましょう。完全にスーツスタイルである必要はなく、例えば顔周りが明るく見えるトップスや、襟付きのデザイン、アクセサリーの活用などで印象を調整することも可能です。
3. どんな気分でいたいかを考える
「着るだけで気分が上がる」服は、色、形、素材、そしてその服を着たときの自分の姿のイメージによって決まります。明るい色で元気になりたいのか、落ち着いた色でリラックスしたいのか、好きなシルエットでスタイル良く見せたいのかなど、服装が自分の気分にどう影響するかを意識してみましょう。
これらの視点を通して、自分にとってのワンマイルウェアに求める要素を明確にすることが、後悔しないアイテム選びに繋がります。
アイテム別に見るワンマイルウェア選びのポイント
具体的なアイテム選びのヒントをご紹介します。
トップス
リモートワークでは上半身が映ることが多いため、トップス選びは重要です。 * デザイン: 顔周りが華やかに見えるデザイン(例えばボートネックやVネック、程よい開きのクルーネックなど)や、袖のデザイン(パフスリーブやフレアスリーブなど、動きのあるもの)はオンライン映えに繋がります。 * 色: 顔色を明るく見せる色(パステルカラーやアイボリー、ベージュなど)を選ぶと、画面越しでも健康的で親しみやすい印象を与えられます。 * 素材: シワになりにくく、手入れが簡単な素材(ポリエステル混など)や、肌触りの良い天然素材(コットン、リネン、シルクなど)がおすすめです。ニットやスウェットでも、目が詰まっていて程よい厚みのあるものを選ぶと、カジュアルすぎずきちんと感が出ます。
ボトムス
自宅での快適さと、立った時や少し外に出る際のきちんと感を両立させたいアイテムです。 * ウエスト: ゴムウエストやドローストリングなど、リラックスできる仕様でありながら、トップスをインしても綺麗に見えるデザインだと便利です。 * シルエット: ワイドパンツやフレアパンツは、体のラインを拾わず動きやすい上に、ゆったりとしたシルエットがトレンド感も演出します。一方で、テーパードパンツやセンタープレス入りのパンツは、きちんと感をより強く出したい場合に適しています。スカートであれば、ウエストゴムでフレアシルエットやプリーツデザインなど、楽ちんさと女性らしさを両立できるものが良いでしょう。 * 素材: ジャージー素材やポンチ素材は、伸縮性がありシワになりにくいためリモートワークに最適です。リネン混やコットン素材はナチュラルな風合いでリラックス感を演出します。
ワンピース・セットアップ
一着でコーディネートが完成するため、迷う時間がない忙しい日や、着替えで気持ちを切り替えたい時に便利です。 * ワンピース: ストンとしたシルエットのカットソーワンピースはリラックス感抜群ですが、素材感やデザイン(例えばシャツワンピースや、襟付きのニットワンピース)によってはきちんと感も演出できます。ウエストマークできるデザインはスタイルアップにも繋がります。 * セットアップ: トップスとボトムスが同じ素材やデザインで揃っているセットアップは、簡単に統一感のある着こなしができます。きれいめ素材のニットアップや、ブラウスとパンツのセットアップなどは、オンライン会議にもそのまま対応しやすいでしょう。
素材と色の選び方
自分らしいワンマイルウェアを見つける上で、素材と色はスタイルや着心地、そして気分を大きく左右する要素です。
素材
- 天然素材: コットン、リネン、ウール、シルクなどは肌触りが良く、吸湿性や通気性に優れているため、長時間着用しても快適です。見た目にも上品さやナチュラルな風合いがあります。
- 化学繊維・機能素材: ポリエステル、レーヨン、ナイロンなどは、シワになりにくく乾きやすい、伸縮性がある、型崩れしにくいといった機能性に優れています。洗濯が簡単で手入れがしやすい点がリモートワーク向きです。ジャージーやポンチ、ダンボールニットといった素材は、カットソーでも肉厚でしっかりとした生地感があり、カジュアルすぎず上品に見えやすい傾向があります。
- 選び方のヒント: 全てを天然素材にする必要はありません。天然素材と機能素材のブレンドや、部分的に機能性の高い素材が使われているものなど、両方の良さを兼ね備えたアイテムを選ぶのも良い方法です。ご自身の肌質や、求める手入れのしやすさに合わせて素材を選びましょう。
色
色は見た目の印象だけでなく、着ている自分の気分にも大きく影響します。 * ベーシックカラー: ホワイト、ブラック、グレー、ネイビー、ベージュなどは、着回しが効きやすく、他のアイテムとも合わせやすいため、ワンマイルウェアのベースとして揃えておくと便利です。 * アクセントカラー: 気分を上げたい時や、オンライン会議で顔周りを明るく見せたい時には、明るい色や鮮やかな色を取り入れるのもおすすめです。ご自身に似合う色(パーソナルカラー診断などを参考に)を知っておくと、より効果的に色を選べます。 * 選び方のヒント: 全身を同じトーンでまとめると落ち着いた印象に、トップスに明るい色を取り入れると顔周りが華やぎます。ご自身のなりたいイメージや、その日の気分に合わせて色を選びましょう。
シルエットとディテールへの着目
ワンマイルウェア選びでは、快適さだけでなく見た目のバランスも重要です。シルエットやディテールに注目することで、リラックス感ときちんと感、そして自分らしさを両立させることができます。
シルエット
- ルーズすぎない適度なゆとり: 体のラインを拾いすぎないゆったり感はリラックスできますが、全体的にオーバーサイズすぎるとだらしなく見えがちです。トップスとボトムスのどちらかにゆとりを持たせ、もう一方は比較的すっきりさせるなど、全体のバランスを取ることが大切です。
- ドレープや落ち感のある素材: 体に沿って綺麗に落ちる素材(レーヨン混や、目の細かいニットなど)を選ぶと、ゆったりシルエットでも着膨れしにくく、エレガントな印象になります。
ディテール
- 首元や襟元: オンライン会議で最も目につく部分です。例えば、鎖骨がきれいに見えるボートネックやVネック、顔周りが引き締まるボトルネック、きちんと感が出るシャツ襟やスキッパーデザインなど、なりたい印象に合わせて選びましょう。
- 袖のデザイン: シンプルなカットソーでも、少しパフになった袖や、フレア袖、手首が見えるデザインなどは、さりげないおしゃれ感を演出できます。
- 裾やスリット: ボトムスの裾にスリットが入っているデザインは、足元に抜け感が出て軽やかな印象になります。トップスの裾がラウンドしているデザインなども、レイヤードした時に表情が出ます。
着回しで広がるワンマイルウェアスタイル
ワンマイルウェアは、単体で着るだけでなく、組み合わせ次第で様々な表情を見せてくれます。手持ちのアイテムと上手に組み合わせることで、着回しの幅が広がり、より自分らしいスタイルを楽しむことができます。
- レイヤード: ワンピースの上にカーディガンやシャツを羽織ったり、カットソーの下にタートルネックを重ねたりと、レイヤードで季節感や奥行きを出すことができます。
- 小物の活用: ネックレスやピアスなどのアクセサリー、ヘアアクセサリー、メガネ、ストールなどをプラスするだけで、シンプルだったワンマイルウェアがぐっとおしゃれに見えます。オンライン会議の際にも、顔周りの小物は効果的なアクセントになります。
- ワンマイル+αの着こなし: ワンマイルウェアに、ジャケットやきれいめな靴、しっかりとしたバッグなどをプラスすれば、そのまま近所での打ち合わせやカフェでの作業にも対応できるスタイルになります。
お手持ちの服と新しく取り入れるワンマイルウェアを組み合わせて、様々なシーンに合わせた着こなしを試してみてください。
自分らしいワンマイルウェアで日々の気分を上向きに
リモートワークにおけるワンマイルウェア選びは、単に「家で着る楽な服」を選ぶことではありません。自分が心地よくいられるか、必要な場面できちんと見せられるか、そして何よりも自分らしさを表現できるかという視点を持つことで、日々の装いがより意味のあるものになります。
今回ご紹介したヒントを参考に、ご自身のライフスタイルや好みに寄り添ったワンマイルウェアを見つけてみてください。着るだけで気持ちがシャンとする服、リラックスできて集中力が高まる服、画面越しの自分に自信が持てる服。そのような「自分らしい」ワンマイルウェアは、きっとあなたの毎日を、そして仕事への向き合い方をより豊かなものにしてくれるはずです。心地よさとスタイルを両立させる自分らしいワンマイルウェアで、日々の装いを楽しみましょう。