リモートワークの朝 着るだけで仕事モードになる服選び
リモートワークの朝、何を着る?一日を左右する服選びのヒント
リモートワークが中心の生活では、オフィスへの出勤とは異なり、服装選びに悩むことがあります。特に朝、目が覚めてから最初に考える「今日の服」は、その日一日の気分や仕事への集中力に少なからず影響を与えるものです。パジャマや部屋着のままで過ごすことも可能ですが、多くの方が経験するように、服装がだらけてしまうと気持ちまでオンオフの切り替えが難しくなることがあります。
「スタイル発見ノート」をご覧いただいている多くの方は、流行を追うことよりも、ご自身に似合うものや着心地の良いものを大切にしながら、自分らしいファッションスタイルを見つけたいと考えていらっしゃるでしょう。リモートワーク環境においても、快適さと同時に、いざという時のきちんと感や、何より「着るだけで気分が上がる」ような、ご自身にとっての「仕事モード」にスイッチを入れるための服装を見つけることは可能です。
この記事では、リモートワークにおける朝の服選びを、単なる日常のルーティンではなく、ご自身のスタイルを再発見し、一日を心地よくスタートさせるための大切な時間と捉え直すヒントを提供します。
なぜ朝の服選びが重要なのか
リモートワークでは、通勤時間がなくなるなど時間の使い方が自由になる一方で、仕事とプライベートの境界線が曖昧になりがちです。朝の服選びを意識的に行うことは、この曖昧さを解消し、一日を前向きに始めるための有効な手段となります。
服装を変えるという行為は、身体だけでなく心にもスイッチを入れる効果があります。パジャマから着替えることで、物理的に休息モードから活動モードへと切り替わり、脳が「これから仕事をする時間だ」と認識しやすくなります。また、お気に入りの服や着心地の良いきれいめな服を選ぶことで、気分が高揚し、自信を持って一日を始めることができるでしょう。
さらに、オンライン会議や急な来客、短時間の外出など、予期せぬ「きちんと見え」が必要な場面にも慌てず対応できる準備にもなります。常にスーツやかしこまった服を着る必要はありませんが、少しの意識で快適さと対応力を両立させることは十分に可能です。
着るだけで仕事モードになる服選びのポイント
1. 快適さときちんと感の絶妙なバランス
リモートワーク服選びで最も重要視されるのは、やはり快適さです。しかし、快適さだけを追求すると部屋着のようになってしまい、仕事モードに入りにくくなることがあります。ストレッチ性のある素材、肌触りの良い天然素材、体のラインを拾いすぎないゆったりとしたシルエットなど、リラックスできる要素を取り入れつつ、以下のような点で工夫すると良いでしょう。
- 素材感: リネン、コットン、ウール混など、ナチュラルで上品な素材は、カジュアルすぎずきちんと感も演出できます。シワになりにくいポリエステル混なども便利です。
- シルエット: ドロップショルダーやオーバーサイズのトップスも、ボトムスをテーパードパンツやきれいめなスカートにすることでバランスが取れます。ワンピースなら、ウエストを絞れるデザインや、落ち感のある素材を選ぶとメリハリが出ます。
- 色の選び方: 落ち着いたニュートラルカラー(ベージュ、グレー、ネイビーなど)は、どんなシーンにも馴染みやすく、洗練された印象を与えます。顔周りに明るい色を持ってくると、画面越しでも表情が明るく見えます。
2. 気分を上げる「お気に入り」を取り入れる
毎日同じような服を着ていると、気分が沈んでしまうことがあります。朝、クローゼットを開けた時に「これを着たい!」と思えるような、ご自身の心がときめく服やアイテムを取り入れることは、仕事モードへの大切なスイッチになります。
- 好きな色や柄: ご自身のパーソナルカラーや、着ていると落ち着く、あるいは元気が出る色をトップスや羽織りに取り入れてみましょう。小さな柄物なども気分転換になります。
- デザインのディテール: 袖のデザインが凝っているもの、きれいなドレープが出る素材、首元がすっきり見えるデザインなど、ご自身が気に入っているポイントがある服は、着るたびにポジティブな気持ちになれます。
- 着心地の良さ: 肌触りが良く、締め付け感のない服は、長時間座って作業するリモートワークにおいて非常に重要です。物理的な快適さが、心の余裕にもつながります。
3. 着替えることによるスイッチング効果
物理的にパジャマや部屋着から別の服に着替えることは、脳に「これから仕事の時間だ」と明確に伝える行為です。このスイッチング効果を最大限に活かすために、たとえ誰にも会わない日でも、意識的に着替える習慣をつけることをお勧めします。
例えば、朝起きたらまず顔を洗って着替える、という一連の流れを習慣化することで、自然と仕事モードに切り替えられるようになります。着替えにかける時間は数分でも十分です。
4. オンライン会議や急な対応への備え
リモートワーク中の服装は、常にオンライン会議や急な来客に対応できる状態である必要はありません。しかし、少しの工夫で対応力を高めることは可能です。
- オンライン会議: 上半身しか映らないことが多いオンライン会議では、トップス選びが重要です。顔周りを明るく見せる色やデザイン、ネックレスなどのアクセサリーは効果的です。だらしなく見えないよう、シワのない、きれいめな素材を選ぶと良いでしょう。
- 急な来客や外出: 下半身はリラックスできるボトムスを選びつつ、すぐに人前に出られるような羽織もの(カーディガン、きれいめなシャツなど)を用意しておくと安心です。足元も、スリッパからサッと履き替えられるものを用意しておくと良いでしょう。
具体的なアイテムとスタイリングのアイデア
- きれいめカットソーやブラウス + リラックスパンツ: ストレッチ性のあるきれいめなカットソーや、落ち感のあるブラウスに、ウエストゴムやドローストリングのリラックスパンツを合わせるスタイルです。快適ながら、上半身はきちんと見えるためオンライン会議にも対応できます。
- ニット + ロングスカート: 柔らかいニットに、ボリュームのあるロングスカートやプリーツスカートを合わせるスタイルは、女性らしくリラックス感があります。スカートの素材を変えることで、季節に合わせた着こなしが楽しめます。
- デザイン性のあるワンピース: 一枚でコーディネートが決まるワンピースは、忙しい朝の味方です。ウエストマークできるデザインや、きれいなAラインなど、スタイルアップして見えるものを選ぶと気分も上がります。肌触りの良い素材のものを選びましょう。
- セットアップ: きれいめなニット素材やジャージー素材のセットアップは、上下別々にも着られて着回し力が高く、きちんと見えも叶います。突然の外出や対面での打ち合わせにも対応しやすいです。
- 羽織もの: リモートワーク中、少し肌寒い時や、オンライン会議、急な外出時にサッと羽織れるカーディガンや、シャツジャケット、ジップアップのきれいめパーカーなどがあると便利です。色や素材にこだわると、コーディネートのアクセントにもなります。
自分にとっての「仕事モード服」を見つけるには
ご自身にとって着るだけで仕事モードになれる服は、人それぞれ異なります。流行や他人の意見に左右されず、ご自身の感覚を大切にすることが重要です。
- 試着してみる: 可能であれば、気になる服は試着してみましょう。着心地はもちろん、鏡で見た時のシルエットや、ご自身の肌や雰囲気に合う色かどうかを確認します。
- 素材を触ってみる: 肌触りは着心地に直結します。実際に触れてみて、ご自身が心地よいと感じる素材を選びましょう。
- 手入れのしやすさ: リモートワークでは、自宅で手入れしやすい服の方が重宝します。洗濯機で洗えるか、アイロンがけが必須かなども考慮に入れると、より実践的なワードローブが作れます。
- 実際に着て一日過ごしてみる: 購入する前や、手持ちの服で試す際には、実際に着てリモートワークの一日を過ごしてみることをお勧めします。座り心地、動きやすさ、気分など、様々な面からご自身に合うかどうかを確かめてみましょう。
まとめ
リモートワークにおける朝の服選びは、単にその日の服装を決めるだけでなく、ご自身の気持ちを仕事へと切り替え、一日を心地よく過ごすための大切な習慣となり得ます。快適さときちんと感を両立させながら、ご自身が着るだけで気分が上がり、前向きな気持ちになれる「仕事モード服」を見つけることで、リモートワークの質を高め、日々の装いをさらに楽しむことができるでしょう。
この記事でご紹介したヒントが、読者の皆様がご自身にとってベストな朝の服選びを見つけ、自分らしいスタイルを確立するための一助となれば幸いです。